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2011年1月13日 (木)

餅と雪

厳冬を代表する餅と雪。どちらも厳しい冬を想像させるのに、それを超える清らかさやパワーが宿っている気がする。

冬の雨だと冷たくて辛くていいところがないけれど寒さが一層進んで雪になってしまうと、かすかな量であっても、雰囲気が一変して、眺めも自分の気持ちも一瞬止まり、別世界に入ってしまう。いったい、この圧倒的な力は何なのか。

お餅もそうだ。もち米と搗いて形を変えたものなのに、食卓の華やぎや、気持ちのゆったり感が違う。いまは機会がなくなってしまったけれど、子供のとき建前で投げられた餅を必死に取ろうとしたあの高揚感が蘇るからだろうか。お正月に父と新年の挨拶を交わした静粛な気分やを思い出すせいだろうか。とても個人的な感傷であるけれど、多くの人が、餅や雪が持つ特別な雰囲気を共有すると思う。食べるとパワーが出るかというと別だけれど、だけど、特別な食べ物の気がする。

餅は冬のもの、と長いこと思っていたが、つい最近、日本料理の先生から、「お餅は俳句では冬の季語ですが、献立には、一年中使ってもいいんですよ」と聞き、驚いた。近代化する前の日本では、特にお百姓は、毎月のように餅を搗き、生活の中で楽しんだそうだ。その伝統から、餅は冬だけのものではないと日本料理では解釈しているのだそうだ。

義母にこの話をしたら、彼女が嫁に来た昭和30年代は、姑が真夏に餅を搗き、あんころ餅を作るのがならわしだったという話が出た。湯治場だったので、湯治に来ているお客に売るために作ったそうだ。冬と違い、夏は倍以上の手間と時間をかけて餅をよく搗き、とにかく伸びがよくておいしかったと話してくれた。売れ残りのあんころ餅を、子供たち(ウチのだんなを含む)が心待ちにしていたことは言うまでもない。

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